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2019年10月18日

淡路町ビル、若しくは興和淡心ビル


船場近代建物探訪シリーズ。

大阪市内の南北に延びる道は「筋」、東西に延びる道は「通」とよばれますが、その昔大阪町人文化の中心地であったこの大阪市中央区“船場”と呼ばれる地域は、「通」ではなく「町」いう名で残っています。

〇〇町、と聞くとブロック状の「地域」を思い浮かべますが、大阪市中央区の〇〇町は、同じ〇〇町でも横に長ーく続いた先、決してご近所とは言えない場所である可能性もあり得ます。

と、前置きが長くなりましたが、今回のビルは、弊社転職設計事務所のあるおなじ淡路町でありながらも、やはりオフィスからは一駅分くらい離れた場所にあります。

以前ご紹介した清水猛商店のちょうど向かい側にあり、重要文化財の認定などもされていないビルなのですが、明らかに一目で歴史ある建物だと分かる建築物。

ビル名を探すためにうろうろしてみましたが、それらしき銘板はどこにも見当たりません。いたしかたなく住所を記憶し、それで調べてみたところ、「名前自体はっきりしないがたしかに歴史のあるビル」だということが分かりました。

呼ばれ方はまちまちで、『淡路町ビル』とも、『興和淡心ビル』とも、『板谷歯科医院ビル』とも。板谷歯科は現在閉院されており、かつてあったという表札と看板も共に撤去されているようです。

板谷歯科医院は大正8年(1919年)に開業、昭和13年(1937年)にここへ転居したという記録が残っています。詳しい竣工年は分かっていませんが、おそらく昭和元年(1925年)頃竣工のものではなかろうかと言われています。RC造、地上3階建て。

剥き出しのコンクリートモルタルとスクラッチタイルの配置の組み合わせが珍しく、また角地にあるからこその表情の豊かさが感じられます。窓は半円のアーチ窓や長方形の窓、丸窓などさまざまな形が組み合わさっていて可愛らしく凝ったつくり。

現在一階はSports 3110というスキースノーボードのカスタムショップになっています。

有名でなくとも古く美しい建築物が現存しているのだなあと感心させられる、船場の街並みの一つです。