企業インタビュー

INTERVIEW07

北和建設株式会社 松尾 隆広 様 代表取締役 社長

松尾様プロフィール

1984年4月 東急不動産株式会社 入社

2007年4月 同社 住宅事業本部情報開発第二部 統括部長

2011年4月 同社 ビル事業本部プロジェクト開発部 統括部長

2013年4月 同社 住宅事業本部商品計画第二部 統括部長

2014年4月 同社 首都圏住宅事業本部マンション事業第一部 統括部長

2017年4月 北和建設株式会社出向 代表取締役社長 就任

2023年4月 北和建設株式会社転籍

強固なバックボーンと社員の誠実さを武器に、京都のリーディングカンパニーを目指す。

北和建設様は2023年3月に矢作建設工業のグループ会社になられました。グループ入りにはどういった意義や目的があったのでしょうか。

建設会社としてはこのままデベロッパーの傘下に留まるよりは、大手建設会社のグループに入った方が技術的にも受注の面でも成長できると考え、矢作建設工業グループに入ることにしました。矢作建設とは受注エリアや顧客層においてシナジー効果が期待できると考えており、今後更なる成長を目指しています。

矢作建設工業のグループになったことで、今後どういった可能性を生み出せそうでしょうか。

当社は京都を始めとする関西圏を中心に首都圏と東海圏で活動していますが、矢作建設も東海圏を中心に今後は関西を含む「リニア経済圏」における受注強化を目指しており、またデベロッパーを中心として顧客層も重なっているため、お互いにシナジー効果が期待できると考えています。またICT化の推進による生産性の向上や、JV等により新たな用途の工事を経験することによって技術的な成長もできると考えています。

グループ入り以前から、近年手掛けられている物件の用途の傾向などをお教え願えますか。

これまでは、2023年3月までグループ会社であったnasic(㈱学生情報センター)が管理する学生専用マンションを多く手掛けてきましたので、用途としては学生専用マンションが一番多かったです。それ以外では一般の賃貸マンションで、年度によってばらつきはありますが比率としてはやはり住宅が多いですね。

個人のお客様や企業の所有する土地の有効活用、あるいはデベロッパー事業としての学生専用マンション、一般向きの賃貸マンション、それ以外では事務所ビル、工場、倉庫、幼稚園なども施工してきました。また、私が北和建設に来る前ですが、スーパーゼネコンや中堅ゼネコンと一緒に大学の校舎の建設にJVで携わったこともありました。そのほかにも老健施設や福祉施設なども施工しており、幅広い用途の建築物の施工実績があります。

今後チャレンジしていきたい領域としては、まだ需要が増える物流施設を積極的に手掛けていきたいと思っています。

 

施工されておられる物件は、どれくらいの規模でしょうか。

用途によってもちろん違いますが、当社の案件は、大きくて15億円位です。延べ面積で言うと、だいたい5000m2くらいですね。あとは京都では小規模の工事が多いので、2~3億円程度の工事も手掛けています。現在ターゲットとしている工事規模は、東京では10億円前後のもの、地元京都では5~10億円くらいのものを中心に受注していきたいと考えています。

幸いなことに当社はnasicの仕事をやっていたおかげで、東京・名古屋でも各々のエリアでそれぞれ70~80棟くらいは建ててきています。京都以外でも実績を積んできたおかげで、京都で工事が減ったとしても東京・名古屋でカバーできる。そういう形で3つのエリアで受注できるというのも他社にはない強みだと思いますね。

強みといえば、2021年4月にBIM推進室を立ち上げられたとのことですが、その取り組みについてお聞かせ願えますか。

※BIM=Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)
 コンピュータ上に作成された3次元の建物モデルに様々な情報を追加したものを指す。建物に関する多様な情報を1本のデータで管理できる。

 

社内に設計部門がなかったため、内製化したいと考え、設計経験のある3名に入社してもらいました。そのおかげで設計部門ができ、その内の2名がBIMを使えたので、設計図面をBIMで描くようになってきただけでなく、顧客に対して3次元の立体的な図面で解りやすくプレゼンできるという強みができ、同規模のゼネコンとの差別化が図れたと思います。

これからBIMを積極的に推進していくという意気込みを込めて、担当部署名を「BIM推進室」にしました。対外的にもアピールでき、受注にも繋げられています。

社内でもBIMの活用は進んでいらっしゃるのでしょうか。

設計では既にBIMで図面を描き始めています。ただ現場での施工図面はまだ難易度が高く現場にいる全員がBIMを使えないと活用までには至らないため、現在社内講習会等を行いながら習得しているところです。

将来的にはどの現場でもBIMを使えるようにと考えていますが、BIMはマスターするのに時間がかかり、大手でもなかなか普及していないのが現状です。

だからこそ差別化に繋がる分野だと考えており、是非伸ばしていきたいと思っています。

それでは、話は変わりますが、松尾様が思われる今後の建設業界の景況感や、それに伴う北和建設の在り方についてお聞かせ願えますでしょうか。

業界全体で見れば、工事量については当面はある程度は維持されるものの、将来的には人口減の影響で新築需要はどうしても減少していかざるを得ないと考えてます。そうなった時に生き残っていくためには技術面や受注面で他社にはない強みが必要になってきますので、矢作建設グループに入ることでそれらを強化しながら京都のリーディングカンパニーを目指していきたいと思っています。

貴社の社風を、端的に表すとしたら何になるでしょうか?

お客様を第一義に考える、真面目で誠実な会社だと思います。

社員の特徴は一言でいえば“質実”ですね。派手さはありませんがお客様の立場に立って誠実に真面目に取り組みます。

当社としては、将来の目標を持って、それに向かってコツコツと努力していく人材に来てもらいたい。明るく周りとコミュニケーションを取りながら誠実にお客様の期待に応えていける人材に入社してもらい、一緒に会社を成長させていきたいと思います。

最後に、北和建設様で働く魅力について教えてください。

長期経営方針の中で、2030年には京都のリーディングカンパニーを目指すと唱っています。

業績や会社規模もまだまだ成長できる会社です。社員エンゲージメントの強化にも注力しており、社員が幸せで誇りを持てる会社を目指しています。当社で一緒に京都のリーディングカンパニーを目指しましょう。

COMPANY
北和建設株式会社
創業 1975年11月
設立 1979年5月
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■事業内容

1975年に京都で創業し、京都に本社を置くゼネコンです。地元京都を中心に東京・名古屋でも事業を展開しています。2023年、矢作建設工業グループの一員となり、新たなスタートを切っています。

更に幅広い事業展開と技術力の向上を図り、これからもお客様の満足を第一義に成長し続ける企業として社会に貢献して参ります。