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建築技術者の転職と資格について

2026.02.27

建築技術者の転職と資格について

こんにちは、転職設計事務所の浜野です。

弊社は10年近く建築業界の転職支援を専門にしており、会社全体で少なく見積もったとしてもトータル5000名以上の建築技術者の方と面談を実施してきました。

わたしたちが、その中で着目をするのは、経験やスキルでなくどのような資格を持ちあわせているかという点になります。もちろん、どのような志向性があり、どんなキャリアビジョンを持たれ、どういうお人柄かという点も大事ですが、今回は資格にフォーカスした内容を共有したいと思います。

建築技術者の転職活動において、資格はMUSTではないものの、その方の年齢や応募する企業によっては、資格を持ち合わせていないとスタートラインに立てないという状況が起こり得ます。

同じ会社で長く続けていく場合、その所属企業が昇進条件などに資格保有を設定していなければ、特に問題はないかもしれません。しかし、キャリア採用で他社へ挑戦する場合、話は変わります。特に現職から規模の大きい企業へのキャリアUPとなると資格保有の有無は避けて通れません。

一般的に20代~30代前半であればポテンシャルを見てもらえる可能性は高いので、資格をMUSTにしている企業は少ないですが、それでも1級資格を持っている方は、選考官の心証はぐっと高くなります。

一級建築士(建築設備士)や1級建築施工管理技士(1級管工事施工管理技士、1級電気工事施工管理技士)などの国家資格は、取得難易度も高く、仕事以外の場面でしっかりと学ばれてきているのが容易にイメージできます。

一方30代中盤以降となると、どんなに経験が豊富で、前職での実績が素晴らしくても、多くの企業では管理職に昇格する前後の年齢にあたります。管理職の昇格要件として資格を要件にしている企業が多く、特に大手になればなるほどその傾向になるので、30代中盤以降の転職では、資格は保有の上で転職活動に臨まれることを推奨いたします。

しかしながら、1級資格ならどんな資格でもいいのかというとケースバイケースですし、企業によっても求められる資格は異なってきます。企業や職種によって求められる資格は異なりますが、職種ごとに持っておきたい一般的な資格を下記にまとめました。

【30代中盤以降持っておきたい資格 ※あくまで一般的な職種のみ掲載】

◎:MUSTで持っておきたい 〇:あれば尚良し
意匠設計:◎一級建築士、〇構造設計一級建築士、〇設備設計一級建築士
構造設計:◎一級建築士、〇構造設計一級建築士
設備設計:◎建築設備士、〇一級建築士、〇設備設計一級建築士、〇第三種電気主任技術者、〇エネルギー管理士
積算、コスト:◎建築積算士、〇コスト管理士
工事監理
建築/◎1級建築施工管理技士、◎一級建築士
設備/◎1級管工事施工管理技士、◎1級電気工事施工管理技士、〇建築設備士、〇第三種電気主任技術者
都市開発、都市計画:◎一級建築士、もしくは◎技術士のどちらか
インテリアデザイン:◎インテリアプランナー、もしくは◎一級建築士のどちらか
ランドスケープデザイン:◎RLA、〇技術士、〇1級造園施工管理技士
建築施工管理:◎1級建築施工管理技士、〇一級建築士
設備施工管理:◎1級管工事施工管理技士、◎1級電気工事施工管理技士、〇第三種電気主任技術者、〇エネルギー管理士
PM/CM:◎一級建築士、もしくはPMP、CCMJ、〇1級建築施工管理技士、〇1級管工事施工管理技士、〇1級電気工事施工管理技士



ご相談に来られた30代前半の方は、設備施工管理のバックグラウンドを持ちながら、1級管・1級電気工事施工管理技士・建築設備士だけでなく、一級建築士(将来的に設備設計一級建築士も取得されたい)も取得されている非常に向上心の高い方でした。やはりそのような方は、(お人柄や志向性が素晴らしかったという点もありますが)企業からの評価も格段に高いのが実情です。

専門外の資格がさらに専門性を輝かせる

先日、弊社にご相談に来られた30代前半の方は、設備施工管理のバックグラウンドを持ちながら、1級管・1級電気工事施工管理技士・建築設備士だけでなく、一級建築士(将来的に設備設計一級建築士も取得されたい)も取得されている非常に向上心の高い方でした。やはりそのような方は、(お人柄や志向性が素晴らしかったという点もありますが)企業からの評価も格段に高いのが実情です。

最近は以前に比べ分業制がより進み、働き方改善などのメリットはあるものの、意匠なら意匠だけ、設備なら設備だけの知識や知見といった技術者が増え、意匠、構造、設備を横断して俯瞰的に課題を抽出できる人材が少なくなったと耳にする機会が増えてきました。企業も求める要件として、入社後は横断的に知識を吸収していきたいハイブリッド人材を挙げる傾向にあります。

まずはご自身の専門の資格を取得され、今後は専門外以外の資格にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

当コラムにご興味をお持ちいただけた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
また、転職相談だけでなく、建築積算、設備積算、BIM、DX、GXなど、建築技術に関するご相談やお問い合わせも、いつでも歓迎いたします!
(お問い合わせ先アドレス:tenshokusekkei@estem-ao.co.jp

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