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面接で損をしないための「逆質問」術
はじめまして
こんにちは。
エステム建築事務所 リクルーティング事業部の北野と申します。
私は現在、建築業界に特化したエージェントとして8年間働いており、前職も含めると人材紹介業に携わって約13年になります。
これまで数多くの面接に同席してきましたが、長年変わらず気になっていることがあります。
それは——
面接の終盤で必ずと言ってよいほど聞かれる「質問はありますか?」という“逆質問”の時間を、おざなりにしてしまう方がとても多いことです。
事前に質問を準備していなかったり、ホームページに記載されている内容をそのまま聞かれたり、あるいは「特にありません」と言い切られるケースも少なくありません。
同席していて、思わずひやひやする場面もよくあります。
実はこの「逆質問」の時間は、面接官の印象を左右する重要なチャンスです。
上手に活用できれば、面接中にうまく伝えられなかった部分を挽回することも可能です。
今回は、ほんの一例ですが
「逆質問のNG例」についてお伝えしたいと思います。
逆質問のNG例とその理由
1. 一つ目の質問で待遇面を聞く
この物価高で給与や待遇を重視する気持ちは、もちろん理解できます。
企業面接での逆質問として、待遇面や福利厚生に関する質問は避けた方がベターだとよく言われますが、節度を持って聞く分には私は構わないと思いますし、企業側もそれだけをもって不採用にすることはありません。
ただ、最初の質問で待遇面を聞くのは避けた方が無難です。
企業側は、逆質問を通じて
- どこまで企業研究をしているか
- どんな考え方や価値観を持っているか
- 面接で何を理解しようとしているか
といった“姿勢”を見ています。
といっても、「企業説明で聞いたから聞くことないですよ」という方もいらっしゃいます。
ですが、例えば設計者の方でしたら、
得意な建築用途があるとすると、「用途に特化したチーム編成になることが多いのか?」もしくは「チャレンジしたいプロジェクトに立候補しやすい環境なのか?」
といった質問を通じて、効率的な働き方を求められているのか、挑戦しやすい風土なのか等を知ることができます。
他にも、現職が積算をされていて同じ積算職への転職だとしても、転職先で行う積算はチームの構成の仕方や、担当の割り振り方や仕事の進め方が異なるはずです。
仮に明日入社すると考えた時に、何を知っておきたいかという風に想像をされれば聞きたいことはある程度出てくると思います。
このように企業・業務理解を深める質問を2〜3つ行ったうえで、最後に待遇面を確認するのが自然な流れです。
2. 質問がシンプルすぎる
「昇給昇格はありますか?」のようなシンプルすぎる質問も避けましょう。
企業側は“意図”が分からず、答えにくくなってしまいます。
質問には、理由や背景を添えるのがポイントです。
例:「現在、一級管工事施工管理技士を取得しており、次は建築設備士の資格を目指しています。
こちらを取得した際、昇給や昇格の要件に含まれますでしょうか?」
このように聞けば、人事が同席している場合には制度面の詳細を教えてもらえることも多く、何より前向きな印象を与えられます。
3. 面接官に合わない質問をする
質問内容が、対応する面接官にふさわしくないケースも注意が必要です。
たとえば、課長以下の技術者面接官が担当の場合、
福利厚生や昇給制度など“人事的な質問”を細かく尋ねても、正確に回答できないことが多いです。
この場合は、
組織構成・チーム体制・業務の進め方・技術面の課題
といったテーマを中心に質問しましょう。
反対に、最終面接で社長や取締役が対応する場合、あまりに細かい業務面の質問は避けた方が良いでしょう。今後の事業方針等、会社に対しての質問が望ましいです。
極端な例ではありますが、ある企業の取締役面接で、「最後に質問はありますか?」と聞かれ、応募者が「社員食堂はありますか?」と質問して終わってしまったケースがありました。
面接後、面接官は苦笑い。
印象としては非常にもったいない結果でした。
逆質問は「最後のチャンス」
逆質問は、面接の終盤で印象を挽回できる最後のチャンスでもあります。
事前に考えて臨むだけで、会話の質が大きく変わります。
とはいえ、肝心なのはバランスです。
細かすぎる質問を延々と重ねると、かえって印象を損ねることもあります。
実際、予定1時間の面接が質問の多さで1時間半に延びてしまい、
結果的に見送りとなったケースもありました。
最後に
「何を聞けばいいのだろう」「これを聞くのは失礼では?」と不安になる方も多いと思います。
そんなときこそ、エージェントをうまく活用してください。
あなたの経験や希望をもとに、面接官との対話をより有意義にする“逆質問”の内容を一緒に考えることができます。
面接は、あなたの想いを伝える場であると同時に、企業を理解する大切な時間です。
ぜひこの「逆質問」を味方につけて、有意義な面接にしていきましょう。
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