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施工管理職と転職

2021.12.28

あるゼネコンの採用担当者側から見た「建築施工管理の転職者」

建設業のうち、施工管理職と営業はかなり離職率の高い職業だと感じます。営業職はポンポンやめてドンドン入れ替わっていきますし、施工管理職も辞める人が多い職種です。特に若い人が辞めていく現場を数多く見てきました。

2~30代で辞めていった人は、仕事がキツい、実家を継ぐ、社風が合わないの3パターンでした。仕事がキツいという人は、そもそも施工管理という仕事そのものが合わないということで、転職後は異業種に就職しています。5~6年で現場を学んで実家の家業を継ぐ人も多くいました。社風が合わない人は1年経たずに辞めていきます。最短1ヶ月という人もいました。見切りが早くて驚きました。

転職を受け入れる側の気持ち

中途で仲間になる人はいつでも歓迎しています。この業界、正直なり手が少なく、常に人手不足を感じています。そんな中、受け入れる側の気持ちとしては2つに絞れます。

  1. 自社の社風に合うか
  2. 受け入れ準備を整えられるか

私たちも、新しく来る人も、互いに第一印象が大切です。せっかく中途で入ってもらったのに、すぐに辞められてしまうのは避けたいと考えています。 

自社の社風に合うか

転職を受け入れる側にとって、ここが一番大切です。馴染めない場所ほどストレス要因になることはありません。

建設業は沢山の人と協力して一つの建物を組立てるため、組織の一員になることが大切です。互いに働いてきた環境が異なるので、まずは受け入れやすい環境を整えます。コミュニケーションの塊のような人を付けて、環境に馴染んでもらいます。

職場に馴染んでもらうことが一番大切です。

受け入れ準備を整えられるか

受け入れの準備をできる限り整えます。「組織の一員であり、そのための準備が整っている」という印象を持ってもらいます。

他の人と同じ作業環境(パソコン、携帯、営業車両)は必須です。社内制度や事務処理については、OJTの担当者に連絡系統を統一して、責任の所在を明確にしています。職歴が浅いうちに事務書類関係でOJT以外の人にダメだしされるのはかなりツライものがあると言われています。

前職で仕事ができる・できないはあまり影響しない

意外かも知れませんが、仕事ができる・できないはそこまで求めていません。それは数打ちではなく環境が要因になることが多いためです。

まず、中途採用で滅茶苦茶優秀な人は、悲しいかな我が社より大きな会社に既に就職しています。極端に仕事ができない人は、施工管理職そのものに来ません。また、仕事のできない人の中には、会社の業務環境が合わない人もかなりの割合で存在します。

仕事ができない人は職場環境や制度が合わない場合が大半です。それは組織で十分カバーできると考えています。

転職面談の際に、受け入れ側が考えていること

面談の際に、受け入れ側は「組織の一員として一緒に仕事をしていけるか?」という事を考えています。

これを判断するために、資格の保有、実務経験の程度、自社を選んだ理由は必ず確認します。そのための対策をと受け入れ側の気持ちを知っておきましょう。

資格を保有しているか?

資格を保有していることは二つの意味があります。一つは業務上必要な場合。もう一つはその人の人なりを把握する基準です。

一つ目、資格の保有が業務上必要な場合にあたります。建設現場の専任技術者や主任技術者に抜擢される場合は施工管理士の資格が必要です。これは業務上必要な場合にあたります。

もう一つはその人の人なりを把握する場合。「特定の目標に向かい継続的に努力できる人」という印象を与えてくれます。施工管理士や建築士の資格は簡単ではありません。まず実務経験が必要で、試験も幅広い分野から出題されます。忙しい仕事の合間を縫って計画的に準備、取り組みができることの証明になります。

保有資格を通して、その人がどのような人物かを知る手がかりになります。

実務経験が整理されているか?

前職での実務経験をしっかり整理して説明できますか?実務経験が希望先に近いほど仕事に早く馴染め、組織の一員として受け入れやすくなります。

そのためには実務経験が整理され、工事要点を説明できるように準備しておきます。同職種なら更に深い部分まで尋ねられます。大きく分野が異なる場合は「なせこの分野に応募したのか」、その理由を考えておきましょう。

転職先を選んだ理由

建設業界は地域に複数の会社があるのが一般的です。なぜこの企業を選んだか、他とどういった差があるのかをできるだけ明確に準備しておきます。企業選びは複数の点から比較し、最終的に選んだ理由を明確に答えられるようにしておきましょう。

この質問、受け入れる側から見ると、地域で複数ある建設業の中から自社を選んでもらうことはとても喜ばしいことだと感じています。そして自社を選んでくれることは、同業他社と比較して優れている点があるということ。実績や業務内容なら嬉しく、業務以外の給与、休暇、通勤距離であっても同業他社より優れているという利点になります。

転職先の見極め方

最後に、健全な会社を見極めるには、資材置場の様子を覗いてください。会社の実態がおおよそ分かります。

さる企業に吸収合併されたリフォーム会社の事務所が近くにありました。失礼ながら、いつも通りがかりに、「この会社、近く潰れるな」と思っていました。国道から見える資材置場が整理されていないんですよね。コンテナが準備されていましたが1つだけ。混合廃棄物のコンテナのみです。分別されず山積みになった廃材が雨ざらしになっていました。

建設業にもかかわらず、国道から見える位置にある資材置場が整理されていない。考え得る限り、もっとも最悪のパターンで、施主様の信頼をなくします。

というわけで、これから転職される方は作業場や資材置場の様子を覗いてみてください。3Sが徹底されている会社ほど、細かな部分に管理が行き届いています。すなわち、会社自体が健全な証拠です。

アナログな方法ではありますが、ぜひ参考にしてみてください。

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