コラム 建築技術者が書く、リアルなお仕事コラム。
転職コンサルタントが語る、建築業界のリアルな転職事情あれこれ 前編
今回は趣向を変えて、弊社所属の敏腕コンサルタントにインタビューを行いました。
これまでの数々の転職支援の経験を通して蓄積してきた知見をもとに、転職のコツなど、お役立ちになりそうなことを色々とぶっちゃけて話してもらいました。
Q.コンサルタントが思う、「転職活動が上手くいくコツ」を教えてください。
1. コンサルタントをうまく使ってください
担当コンサルタントに何でも相談し、他社選考などしっかり共有の上、最終的に複数社内定が出たときに選べる状況を作っていただきたいです。お一人だけで抱えてしまうといっぱいいっぱいになってしまいますし、冷静な判断に欠けてしまうこともあります。面倒なご負担や悩みごとはコンサルタントになんでも投げてください。
他社と掛け持ちしていることを、コンサルタントが良いふうに思わないのでは?と感じられる方もいらっしゃるようです。しかしそれ自体別に珍しいことではないですから、引け目に思っていただく必要はありません。
他社の方針はどうか分かりませんが(笑)、弊社ではフラットな目で見て、総合的に最良のアドバイスをさせていただきます。弊社の点数になるよりも、転職でその方の人生がいかに豊かになるかのほうがずっと重要ですから。
そこは信用して頼っていただけたらなと思っています。
2. 応募書類を書く上でのコツ
これは実践的な話になりますが、ご自身の強みや応募先の職種を把握した上で、経歴を羅列するだけでなく、応募先が望んでいる内容に沿った経歴に寄せて記載することが重要です。自分の得意なところだけをアピールする書類だと、汎用的な印象になってしまい企業に刺さるものにはなりません。
Q.転職に必要な根回しや、ここには気を付けるべき!という部分は何でしょう?
1. 複数社応募する場合は、面接日程・回答期限の把握を
先程の話とも繋がりますが、他エージェントも利用して複数社応募する予定の場合は、必ずスケジュール調整のコントロールをしましょう。信用できるコンサルタントに任せてしまっても大丈夫です。
2. 書類選考をされる段階で、家族の同意が取れているか
家族に内緒で転職を考え、転職先の企業が決まってから言おうと思っていた。いざ内定が出て家族に打ち明けたところ、猛反対されてしまい、転職自体が潰えてしまった。
こんな事例は数多く存在します。人生の新たな挑戦は、ご家族の理解とサポートがあってこそです。言いにくいからと言って後回しにするようなことは絶対に避けましょう。
3. 入社予定日は適切なスケジュールで考えているか
「担当物件が〇月末に竣工予定なので、入社は翌月の頭から…」など、予定が伸びてしまう可能性を鑑みずにギリギリの予定で入社予定日を組んでしまい、日程がはみ出してしまったことで、結果転職先の企業に迷惑をかけてしまったケースがあります。企業も人手が欲しいから募集をおこなってはいますが、よほどの急募でない限りは最大限考慮してくれるのが一般的です。
コンサルタントが交渉するので、タイトすぎない現実的な日程を組みましょう。
先が長いパターンも然りで、案件が終わるのが半年先である、などの事情であればどうしようもありませんし、あらかじめ分かっていることは早めに共有してくだされば、お力にならせていただきます。
4. 内定後、現企業には、次の転職先の社名などはよっぽど信用できる方以外には口外しない。
社風にも拠りますが、人の口に戸は立てられませんので、用心するに越したことはありません。
入社まで何が起きるか分かりませんから、リスクを最小限にするためにも、慎重を心がけましょう。
転職後もお付き合いしたいと思えるような方にはお伝えしても大丈夫かなと、個人的には思います。
Q.面接において、どんな人が好まれるでしょう?こんな人は受かる、といった勝ちパターンはありますか?
「一緒に働きたいような人」をイメージしてみましょう。
基本的なことですが、面接官以外の…たとえば我々のようなコンサルタントや企業の受付の方など、ひとしく他人に丁寧で真摯な対応が出来る方だと思います。人によって態度を変えるような方は、面接官は見抜いておられますね。
また、スキル的に足りなくても、吸収しようとする姿勢はしっかり評価していただけます。やる気をきちんとアピールしましょう。
ほかには、「柔軟性が感じられる方」や、「愛嬌がある性格」、「ちゃんと自信を持たれつつも謙虚な方」。
こういったタイプの方はやはり面接の場で好印象を持たれます。お心がけがあるだけでも違うと思うので、面接の際は意識してみられてください。
Q.それでは逆に、書類では完璧だったのに面接の結果不採用になってしまった「面接の失敗事例」について教えてください。
1. 自信過剰
ご自身の経歴に自信を持つというのは大事なことですが、それが自信過剰と映り、周囲の社員との関係・協調性に不安ありという判断で不採用となってしまった方がおられました。
2. 話が長い
自己紹介に30分も時間をかけてしまうほど話が長い方。的を射ない話が冗長と受け取られ、その方は顧客対応を懸念点とされ不採用となりました。
これは悪気のないご本人の資質的な部分のお話なので、なかなか変えるのが難しい部分だと思いますし、コンサルタントとしてもなかなか突っ込みづらいところですね。「要点を押さえる」「今日は喋りすぎないようにする」という標榜が心の隅にでもあると、多少は改善されることもあろうかと思うので、不躾ながらアドバイスさせていただいたりもしています。
3. 分不相応に年収を求める
応募職種は未経験なのに年収にこだわる方も、当たり前ですが心象良くは映りません。
次週の後編へ続きます。
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