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ファシリティマネジメント業務1日スケジュール例

2023.05.30

インハウスでのファシリティマネジメント業務に携わっている私の1日のスケジュールをご紹介します。

私の勤めている企業はエンタメ業界に所属する企業で夜遅くまで営業をしています。そのため、建設業関係と比較したら午前中は少し遅めの時間帯に出勤するという特徴をもっています。

そういった自社保有施設の保全・維持管理をするのが私たちファシリティマネジメント課の業務です。

また、自社保有施設内には24時間体制で業務委託業者が防災センター及び中央監視室にて常駐しています。現場実務を担う業務委託先業者との連携をうまくとることで施設の運営に支障が出ないよう、常に管理しています。

企業やその企業の業態によって、様々だとは思いますがいかがその一例です。

1日のスケジュール

7:00_起床

8時までの間に身支度や朝食を済ませます。

8:00~8:30_自由時間

この時間でコーヒーを飲みながらのんびり本を読んだり、音楽を聴いたり、家族との会話を楽しみます。

朝はバタバタと忙しいという家庭が多いですが私の場合は割とゆっくりとした時間が過ごせています。

8:30~9:15_通勤

私は自転車通勤をしています。

片道45分程度の適度な有酸素運動です。デスクワーク中心なので日頃の運動不足解消ができます。

また、精神面でも朝からすっきりした気分で仕事に取り組めるので一石二鳥です。

できるのであれば自転車通勤はお勧めです。

9:30_業務開始

私の企業の従業員は大体9:00~9:30の間に出社する社員が多いです。

入場ゲートを通過して自分のデスクに着いたら始業開始まで本日の業務スケジュールを確認や業務開始準備をします。昨日準備した予定から優先順位を変更しなくて良いかを考えます。

9:30~10:00_メールチェック

企業のPCを開きメールを確認します。

未読分のメールにざっと目を通し、緊急の施設内の不具合や故障報告、その他クレームや他部署からの要望等がないか確認します。

営業に支障が出るような緊急修繕対応を要するものはすぐに対応する必要があるので至急修繕工事の手配を進めていきます。

10:00~12:00_故障修繕や中長期の保全計画に関する資料作成

工事計画書や図面の作成ほか会議資料や工事予算などの書類を作成します。

頭を使うような1日のうち特に重要な仕事というのは基本的にこの時間帯に集中して行います。

緊急案件さえなければこの午前中の時間の間は会議などの予定も入らないことが多いのでまとまった時間が確保でき私にとっては割と貴重な時間帯となっています。

12:00~13:00_昼休み

持参した弁当を食べ、同僚と雑談したり電子書籍を読みながら過ごしています。

13:00~14:00_業者との打ち合わせ

工事発注者という立場から業務委託先の業者や工事業者と施設内の整備計画について

定期的な打ち合わせを行います。

10年先程の中長期的な整備計画から今年1年間の短期的な整備も含め、進捗状況の確認を行い、納期・工期の遅れはないか、設備の故障や経年劣化が早まり整備計画を前倒しする必要があるものはないか、逆に思った以上に劣化が進んでおらず整備計画を先送りしても良いものはないか、などを定期的に点検報告を受け、スケジュールの確認・問題の洗い出しをおこない調整をしていきます。

14:00~15:00_部内報告会

社内ファシリティマネジメント部署内での各担当の受持つ案件の進捗状況や問題などを定期的に報告し、チーム内で情報共有します。ここで人によって負担が偏っている場合は他の仲間がヘルプに入り業務の滞りや負担を解消していきます。

15:00~16:00_他部署の人との打ち合わせ

他の部署の従業員から挙がった施設に関わる要望や新しい施策・イベントの設備投資などについてヒアリングを行います。他部署の方々は基本的に建築の知識を持っていない方であるため、建築や消防に関わる法律など遵守しながらアイデアをどうやって実現していくか、打ち合わせを重ねて具体的なものを一緒につくっていきます。

16:00~18:00_調査・現場巡回など

自分のうけもつ案件の施設についての調査や現場巡回を行います。

施設に保管された莫大な量の資料・データ、現場を確認することで新たな発見を得ることもできます。

また、現場を巡回することでこれまで見落としていた課題や見落としていた劣化による不具合箇所、現地で業務を行っている方々からの改善要望などの声を頂くことがあります。

18:00~19:00_翌日の予定の確認と準備

翌日の業務について予定を確認し準備を行います。キリの良いところで片付けをして退勤します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は私の職場を例にFM業務の1日の流れについてご紹介しました。

意外と現場での作業というより事務作業や会議などのデスクワークが多いという印象を持たれたのではないでしょうか。自社でのファシリティマネジメントというのは主に発注者側として業務を進めることになりますので必然的に現場からは遠い位置での仕事になります。私は今の働き方が性に合うので気に入っていますが、逆に現場での業務に興味をお持ちのかたは施工管理職や現場技術職の方がいいと思います。

これからファシリティマネジメントでの転職をお考えの方、この記事を読んで是非FMのイメージを膨らませていただけると幸甚です。

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